Living in the edge: image, video, and film エッジに生きる:写真、映像、フィルム

【レンタルギャラリー企画展】

Living in the edge: image, video, and film
エッジに生きる:写真、映像、フィルム

開催日:2022年9月23日(金)ー 25日(日)
時 間:11:00-19:00 ※最終日:17:00まで
主 催:鄒 林希 (ZOU Linxi, ゾウ リンシー)さま
予約制:予約サイト https://forms.gle/ouFJcEyfpsqLZxVi8

コンセプト
2019年の新型コロナウイルスの発生以来、このパンデミックは次々と危機を顕在化さ
せることになりました。 コロナがもたらしたこうした目に見えない流浪は、私たちに改
めてウイルスそのものを超えた思考をもたらすことになったのです。
このことを考える際に、沖縄在住の批評家であり、写真家である仲里効が提案した「
エッジ(縁)」という概念が、国家と個人と記憶の関係を改めて問い直すきっかけにな
るのではないでしょうか。「エッジ」は、一義的には「縁」を意味し沖縄の地理的な場
所を連想させますが、同時に「鋭さ」や「切り口」、「ナイフ」の意味があります。そ
れは地理的政治的な境界を示すと同時に、現状を切り開いていく契機にもなるのです
。「エッジ」は、危機、超越的な流動性こそが、私たちの人生の本質的な状態に近いか
もしれないと気づかせてくれます。 それは、名状しがたい緊張感をもたらすと同時に、
抗争したり、接続したりしようとする可能性をももたらします。
「エッジ」という概念は、在日華人の運命だけでなく、不確かで無視されている辺獄
(リンボ)に置かれたすべての人たちのことを描いているのです。この展覧会は、中国
出身の3人のアーティストが、写真、映像、フィルムを通して、時間と場所を超えて
、「エッジ」にいる人々の想像力の中に、見る者をより直感的に引き込もうとするもの
です。

Artists
王露 (Wang Lu)
1989年、中国山西省生まれ。武蔵野美術大学造形学部映像学科卒業。東京藝術大学美術研究科先端芸術表現専攻修士修了。普段気がつかない時間、記憶、日常生活などを可視化し、写真メディアによって、物語や架空的なストーリなどを制作。国内外のギャラリー、美術館で発表を続けている。KG+SELECT Awards(2022) 、PortraitofJapan入賞
(2021)、LensCultureCritics'Choice2020Award(s2020)、Reminders Photography Stronghold「COVID-19 パンデミック」公募展最優秀賞(2020)、キヤノン写真新世紀佳作受賞(2019)、1wall_写真ファイナリスト(2019)など。2022年British Journal of Photographyが選ぶ今年注目の写真家に選ばれている。主な展示「Frozen are the Winds of Time」ふげん社(東京·2021)、「Now here, Now there」Reminders
Photography Stronghold、(東京·2020)。2020年自費で「Now here, Now there」をRPSより出版。2022年10月「Frozen are the Winds of Time」を出版する予定。

李沐昀 (LI MUYUNリームユン)
2000年に中国上海生まれ、2018年に来日。現在東京藝術大学先端芸術表現科学部4年在籍。高校
時代インターナショナルスクールに通い、国際的な視野を身につける。時間芸術(タイムベースト・メディア)全般に手がけており、物語の語り部の目線から映像、映画、ラジオドラマなど中心に制作している。自らの経験を元にし、人間が共感できる人の内面の卑屈、疎外感、孤独を描写し、優しさを込めて作品化する。

鄒 林希 (ZOU Linxi, ゾウ リンシー)
1992年生まれ、2018年より来日。 東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科(GA)修士2年生在籍。 2014年、北京の南鑼鼓巷演劇祭のドキュメンタリーで撮影を務め、2014年には文集『To, Me』を出版。 2015年、オリジナル脚本『素雲』で清華大学最優秀オリジナル脚本賞を受賞。2020年、舞台『音とない』の文学監督を務める。在日華人における映画/映像の研究を行い、映像や現代美術にも強い関心を寄せる。現在、映像も継続的に制作している。